2017年6月20日 アカショウビンに似た鳴き声を発するウグイス

 千葉県香取郡東庄町笹川の利根川でアカショウビンに似た鳴き声を発していたウグイスの写真とその声を添付させて頂きます。
 また、その時見られたカルガモとコブハクチョウの写真を一緒に添付させていただきます。グイスがアカショウビンのさえずりに似た鳴き声を発することは、支部報「はばたき」2016年10月号9頁および同誌9月号10頁に掲載されていますが、今回聞いたウグイスの声も、「はばたき」の記事同様、アカショウビンのさえずりに似ていました。

 はばたき 2016年9月号10頁
~会員の声~
●わっ、アカショウビン? 騒動
 2016年7月1日、舞岡公園探鳥会に参加するため、舞岡小学校、リサーチパークのふもと近くに来てみると、かすかに鳴き声がする。「キョロロロ」、20秒後「キョロロロロ」アカショウビン独特の声だ。まさか、その声は20秒から50秒ごとに10分間続く。モズが他の烏をまねて鳴くことはよくあるが、この時季、この地ではあり得ない。では誰かが器具を使用して流しているのだろうか。そんなことを考えながら耳を澄ませる。声の間隔は一様ではない。人為的な音ではない。集合時間が迫ってきたので、姿を確認したい気持ちをおさえ中断する。今日の公園内で、もしかしたらと思い、探鳥会のあいさつで披露した。幸か不幸か、探鳥会後の‘烏合わせ’では確認できなかった。探鳥会解散後に戻り、耳を澄ませたが声は無
かった。日中は無埋か。翌朝はどんよりとした曇り空、アカショウビンが鳴くような天気。7時50分に着くと同時に「キョロロロ」、声の方向は舞岡地区センターと介護保険施設方向で鳴くことを確認する。8時31分、たまたま鈴木支部長から携帯に連絡事項があり、アカショウビンらしき声の事を話すと、30分ほどしてSさん(探鳥会幹事)が来た。声を待つこと13分「キョロロロ」二人とも確かに聞いた。姿は残念ながら見られなかったが‥。翌3日早朝、再挑戦すべく5時に現地へ。すると携帯電話に舞岡公園担当のT氏(探鳥会幹事)からメールが届いた、T氏も早朝から来ているらしい。 「声の主はウグイスでは?」とのこと.二人で確認すべく合流。その後鎌倉からM氏(探鳥会リーダー)も呼び出し3人で確認する。S氏、M氏も声を聞いた途端、アカショウビンと信じて疑わなかったが、アカショウビンは「キョロロロ」と鳴くものの、その声はだんだん小さくなって終わる。それに反し今聞いている声は、「キョロロロ」ではあるが途中で切れている。声の出所の緑地は非常に狭いにもかかわらず2箇所から声があったアカショウビン2羽がいるには無埋がある。ウグイスの’谷渡り’の鳴き声の「ケッキョ、ケッキョ」も無く、いきなり「キョロロロ」は聞いたことがない。モズの足元にも及ばないがウグイスも他の野鳥の鳴き声をまねることがある。ウグイスが「キョロロロ」と鳴く瞬間は遂に見なかったが、状況から、今回ウグイス以外は考えにくく、ウグイスと結論した。アカショウビンの生息地で声を覚えてまねて鳴いていたのだろうか? それとも他の烏、外来鳥か。何ともインパクトがあった出来事、鳴き声であった。誰かアカショウビンのような「キョロロロ」の鳴き声を、他の野鳥がまねするのを聞いたことがある人がいるだろうか。ともあれ、大変お騒がせした。幸い7月5日、「キョロロロ」のかすかな声を携帯に録音することができた。(横浜市南区 田丸義夫)

はばたき 2016年10月号9頁
 ~会員の声~
●「わっ、アカショウビン?」のその後
 先月、『はばたき』9月号に掲載の、舞岡のアカショウビンに関する情報が、Sさん(探鳥会幹事)よりありましたので追加報告をします。Sさんによれば、7月2日の午前中は声のみでしたが、午後再挑戦し、ウグイスが「キョロロロ」と鳴く現場を確認したとのことです。
また舞岡のT氏によれば、ネット情報にウグイスが鳴くとの書き込みがあったそうです。アカショウビンは薄暗い様な場所で、5月、6月に記録が多く、毎年5月の丹沢札掛一泊探鳥会ではたびたび声が聞けたそうです。横浜自然観察の森でも数年前の5月連休中に写真撮影されています。撮影者によれば、声も無く数秒で薮の中に消えたそうです。横浜の瀬上市民の森でも近年情報がありましたが、池改修工事後の今後はどうでしょうか。環境は違いますが、沖縄石垣島で、道路際の明るい野菜畑のそばで採食中のアカショウビンの姿を見たことがあります。(横浜市南区 田丸義夫)

 今年の笹川・利根川は葦の背丈が低く、例年見られ、聞かれるオオセッカ、コヨシキリ、コジュリンの姿・声が見られず、聞かれませんでした。どうしたのでしょう。少雨の影響?

 アカショウビンに似たウグイスの音声ファイルはこのHPに入りませんので、別のHPのこちらの最後に掲載。戻る

 

  松田道生さんに転送して、以下のコメントをいただきました・・

  [アカショウビンのように鳴くウグイスの谷渡りの話、ありがとうございます。やはり音色は、ウグイスに聞こえますね。アカショウビンは鳴き始めが2,000Hz、尻下がりになって1,200Hzで終わります。その差、800Hzとなります。くだんのウグイスは、4,000Hzで始まり、2,000Hzで終わり、その差2,000Hzあります。全体に高く、下がり方も急です。しかし、テンポはよく似ていますので、きっと私もだまされると思います。あまり知られていませんが、谷渡りもバリエーションが多いです。以前、三宅島で変わった谷渡りをする声を録音し三宅島特有の鳴き方と思っていたら、日光にも同じ鳴き方をするものがいました。」

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カルガモとコブハクチョウの羽色が赤褐色を帯びているのは、雑種や生殖羽ではなく、食べ物に由来する鉄の影響(さびた(酸化した)鉄の色)ではないか、との指摘を頂きました。両者同じ川縁にいて、飛んでも直ぐ同じ場所に戻ってきたので、鉄の影響の可能性は高いかと思います。そういえば、フラミンゴもプランクトンの赤色色素を多食し、羽色がピン

クに染まる、食べ物由来の色でしたね。